輪郭を引くのが怖い。引けば引くほどおさまらないものが見えてくるし、その輪郭では私を補完できない部分が浮かび上がる。
何をしても無意味だと思った。
どんな考えも全ては地続きで、既に在るから。在るものを見ればそれはわかるはずだから。輪郭なんて引けっこないと思った気持ちは絶望のそれだった。もう、私が何を言っても言わなくてもどうせそれはそこにあるじゃないか、と放り投げたくなった。
どっかでわかってはいる、それでは伝わるものも伝わらない。なにもしなければなににもならない。こんなに透明なままではどこにいても透明で意味をつくれない。その個は、その全ての中から選んでいるからこそ個たりえるのに。